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ますます豊かに、安全に。日本の家の新しい指針「HEAT20」とは

2020.01.16

#性能のハナシ

家の中の熱を逃さない、優秀な住まいへ

家の中の暖かさや涼しさは、窓や壁、天井、床などを通じて常に外へ逃げ出しています。

この「温度が逃げる速さ」を表したものを「UA値」と言い、
値が小さいほど温度が逃げにくい快適な住まいであることを示します。


昔の住宅は、家の熱が逃げやすい作りになっていました。
そのため、今でも各部屋に冷暖房が必要な寒い家が多いのです。
これでは効率が悪いばかりか、国全体の電力消費も抑えられません。

そこで生まれたのが、「HEAT20」「ZEH(ゼッチ)」といった新しい断熱の基準。
室温を逃さないと同時に、屋外の寒さや暑さの侵入を防ぐ優秀な家づくりのための指針です。


ZEH基準は国が示したもので、ネット・ゼロ・エネルギー・ハウスの頭文字を取ったもの。

太陽光発電やエネファームといった自宅で創り出すエネルギーを上手に利用して、
一年間に一軒の家が消費するエネルギーの収支をゼロにしようという意欲的な取り組みです。

HEAT20が目指すのは「豊かで健康な暮らし」

日本家屋の多くは、細かく仕切られた部屋ごとに温度を調節する『部分間欠暖冷房』タイプです。

冷暖房を付けたり消したりする暮らしは温度ムラを生じさせ、
ヒートショックなどの健康リスクが防ぎづらい光熱費がかさむCO2の排出が環境問題につながるといった
様々なデメリットを防ぎきれません。

これらの問題の改善を視野に入れつつ、ZEHの実現に向けて発足したのがHEAT20。

HEAT 20とは、正式には「2020年を見据えた住宅の高断熱化技術開発委員会」の呼称ですが、
断熱の新しい基準の総称としても使われています。

HEAT 20委員会では、「室温」という最もわかりやすい指標で、住宅の目指すべき水準を示しています。


団体は室内温熱環境のあるべき未来の姿を考えて、
住む人々の健康や快適性の向上といった広い視野からG1〜G3といった住まいのグレードを設けました。

日本は今、部分間欠暖冷房の持つ問題点を乗り越えて、
高断熱・高気密により安定した室温が保てる健康的な住環境へとシフトしようとしているのです。

国が求める住宅性能「ZEH」と「HEAT20」はどこが違う?

国が提示する基準は、標準的な水準。

HEAT20基準は、室温という最も分かり易い指標を用いて、
今から建てる住宅の目指すべき水準を示しています。


昭和55年に国が初めて省エネ住宅の基準を定めた際には、UA値1.60程度が標準でした。
これでは温度が逃げるのが速いため、平成4年以降、国は基準を段階的に見直し、
平成25年度の改訂でUA値0.87という高い基準を打ち出しました。

2020年にはZEHが標準化される予定でしたが、企業の足並みが揃わず先送りとなっています。
高性能の住宅を建てるにはコストがかかり、対応できるメーカーが少なかったことが理由です。


標準化は見送られましたが、ZEHが最高の基準というわけではありません。

HEAT20が提示するG1、G2、G3基準は、より省エネ性能が高く
コストパフォーマンスが良い住宅づくりへと向かうものであり、
各企業の積極的な対応が期待されています。

G1、G2、さらにG3のグレードが示すもの

「UA値が低いほど家の熱が逃げにくい住宅」とは、具体的にどのような住宅になるのでしょう?

それぞれのグレードの温度差を見てみましょう。

基準の条件は、分かりやすく例えると、
「真冬の夜にエアコンを切って朝起きた時、室温が何度になっているのか」を計測したものになります。

ZEH(UA値0.6)

G1(UA値0.56)…室温が概ね10℃を下回らないこと

G2(UA値0.46)…13℃を下回らないことと

全館空調するならHEAT20 G2グレード以上、部分間欠空調ならHEAT20 G1グレード以上が、
ひとつの目安となっています。


最近になって、現段階で考える最高レベルのG3(UA値0.26)が示されました。

G3とは、15℃を下回らないこと。

15℃という気温は、東京を基準にして3〜4月ごろ、もしくは10〜11月ごろの温度と同等で、
G3レベルの住宅なら、快適に過ごせる室温を一年中保てるということになります。

(注・数値は、広島、山口を含む4〜7地域における指針)

エルクホームズで国内最高グレードの住宅を

HEAT20の中でも、G3グレードは簡単に達成できる基準ではありません。

しかし、日本の環境と人々の健康、そして家の未来のためには、
目指して行かなければならない数値なのです。

エルクホームズでは、総合的な未来のためにG2グレードの邸宅『プレシード』『ラ・プラス』を提供してきました。

エルクホームズの邸宅は「ハウス・オブ・ザ・イヤー・イン・エナジー大賞」を2016年に受賞。

その後、2017・2018の特別優秀賞に続き、
2019も全館空調YUCACOシステムの家[ラ・プラス]にて特別優秀賞を受賞。


2020年は二度目となる最高賞【大賞】を同じく[ラ・プラス]にて受賞し、5年連続の受賞となりました。

そのたゆまぬ努力をもう一歩前進させるために、
この度、G3グレードの条件を満たす新しい住まい『ラ・プラスα』を開発。トップレベルの邸宅を誕生させました。

G3を標準装備とした邸宅シリーズは、国内でも類を見ません。


厳しい基準は、人と家、それらを包む環境全体を守るために設けられたものです。


家族の未来を考える人にこそ、
確かな家づくりを通じて「HEAT20」の指針の大切さを伝え続けて行きたいと、私たちは考えています。

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