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住宅を建て替える時の注意点とは?

2022.12.15

#家づくりノウハウ

これまで住んでいた家を建て替えたり、親から相続した家を建て替えたり、古家付きの土地を買って建て替えたり、現在建っている住宅を解体してから新しく家を建て直すのは、日本の住宅事情を踏まえると割とよくあるケースです。
ただし、このときには更地に住宅を建てるのとはちょっと違った注意が必要です。もともとは古い家が建っていたのだから、家に掛かるお金以外に余計な費用が出るはずが無いだろう。土地代は掛からないのだから、家には充分に予算を充てられる。そう思って住宅の建て替えの計画を進めてみると、後から余分な費用が発生する事があります。
そこで今回は「建て替え」時に押さえておいてほしい注意点を5つご紹介します。

建て替えとは?

建て替えとは、既存の住宅(建物)を基礎部分からすべて取り壊し、その土地に新たに住宅(建物)を建てることをいいます。リフォームでは、基礎部分を含め、既存の住宅(建物)の活かせる部分を残しながら増改築しますが、建て替えでは「更地にして新たに建てる」ことになります。

住宅を建て替える時の注意点① 解体費用

新しく住宅を建てるためには、当然現在の住宅を解体しなくてはなりません。家の広さや条件によって異なりますが、木造住宅は1坪あたり2.5~4万円、鉄構造住宅では3~5万円、鉄筋コンクリート住宅の場合4~8万円が相場となります。

建物の解体後、木くずやコンクリート塊、タイル片などを処分する際に廃棄物の処理費用も掛かります。散らばった廃棄物を油圧ショベルや手作業で回収し、分別したうえで4tトラックなどで処理場へ運搬します。

具体的な費用は廃棄物の種類によって異なり、木くずなどは比較的安価な一方、タイル、コンクリート塊といった重量物になると高くなります。おおむね1立方メートルあたり1.5~4万円前後が相場です。

住宅の構造や建物面積によっても金額の前後はありますが、150~250万円が一般的な相場です。ただし、下記に記載する事項に該当する場合は追加費用が発生しますので注意しましょう。

・道幅の関係で小さなトラックや重機しか使用できない場合 
 重機を使用できない立地であれば解体が手作業となるため、人件費や工期が増えることで費用が割高になります。 地中埋設物があったときは、追加費用がかかることも考慮しておきましょう。

・解体する住宅から石綿(アスベスト)が確認された場合
 令和4年4月1日から、建築物などの解体・改修工事を行う施工業者は、該当する工事で石綿(アスベスト)含有有無の事前調査結果を労働基準監督署に報告することが義務づけられました。石綿(アスベスト)が確認された場合、処分が難しい廃棄物のため、さらにお金がかかりますので注意しておきましょう。

工事後の追加費用を防ぐためにも、心配な場合は見積り時にしっかりと解体業者に屋根や外壁、建物内部まで見てもらう方が良いでしょう。

 

住宅の建て替えの注意点② 仮住まい

住宅の建て替え中に、一時的に生活の拠点を「仮住まい」に移すというのはよくあることです。
建て替えの計画を始めて工事が終わり引き渡しされるまで、半年から一年間かかると考えられます。
住宅会社との契約の前後からすぐに仮住まいを探すことをお勧めします。

住宅の建て替え期間中に住む仮住まいの探し方としては、依頼先の住宅会社に相談してみるのが良いでしょう。
住宅会社は不動産屋とのお付き合いも多い会社が多いので、仮住まい探しを手伝ってくれるはずです。

 

 

住宅の建て替えの注意点③ 近隣トラブル

建て替えが始まってからは、近隣トラブルに注意したいですね。
工事の騒音は本当に迷惑なものです。
解体工事前の近隣挨拶は、施工業者でも行ってくれることがありますが、一緒に回って直接挨拶をしておくことが理想的です。

挨拶回りにいく範囲としては、解体現場の隣の家、向かいの家、裏側の家には少なくとも行っておきましょう。その他にも工事による通行止めなどで迷惑をかけてしまうお宅にも挨拶をしておくことがオススメです。

「手土産は何を持って行けばいい?」という疑問も多いようですが、相手がもらって困らないタオル、洗剤類、菓子折りなどがいいでしょう。施工業者側でも、挨拶回りをする時に手土産を持って行くことがありますので、内容が被らないように打ち合わせをしておくことも大切です。

長く住んでいる住宅街でも、建て替えや解体工事が原因でご近所さん付き合いが険悪になってしまうというケースも多々あります。
建て替えを行う時には、近隣の方々にかけてしまう迷惑のことを把握しておき、十分な挨拶回りと説明をすることで工事に対して理解をしてもらうようにしましょう。

 

住宅の建て替えの注意点④ 地盤調査

今まで住宅が建っていたのだから大丈夫と思われる気持ちはよくわかりますが、地盤調査は残念ながらそう簡単ではありません。
現在、地盤調査は事実上義務付けられていて、建て替えでも必ず行わなければいけません。
ところが、古い建物では地盤調査が行われていないこともあるほか、過去に地盤改良工事が行われている場合、逆に今打たれている杭を撤去しなくてはいけないこともあるので注意が必要です。

地盤調査の費用は建物の大きさや調査方法にもよりますが、だいたい数万円といったところです。調査の結果、改良の必要がなければこの数万円で終わりです。しかし、地盤改良が必要になった場合は100万円以上かかることもあります。
建物の基礎部分の面積にもよりますし、地盤が軟弱なほど費用はたくさんかかります。
こればかりは調査してみなくてはわかりませんが、地盤改良がまったく必要ないケースは少ないため、あらかじめ地盤改良費として100万円くらいみておいた方が安心できるでしょう。ただし、地盤調査の結果によっては200万円以上掛かることもあるので事前に住宅会社にご相談することをお勧めします。

 

 

建て替えの注意点⑤ 建て替えが出来ない土地(再建築不可物件)

土地によっては再建築不可物件といって、建て替えができない物件もあります。「すでに家が建っている土地なのになぜ?」と不思議に思うかもしれませんが、その理由は建築基準法にあります。

建物を新築するときは建築基準法に適合させる必要がありますが、法改正があった場合にはすでに建っている建物は違法建築になりません。つまり、過去の建築基準法に適合していた既存住宅は問題なくても、建て替えるときには現行法が採用されるため、建築不可になる可能性があります。

たとえば、新たに建物を建てる土地の条件には、「幅4m以上の道路に2m以上接していなければならない」といったものがあります。この場合、土地が道路に接する部分が2m未満だと建て替えができません。また、市街化調整区域では自治体の許可が得られなければ建て替えをすることは不可能です。

まとめ

住宅の建て替えは土地を新たに用意する必要がないため、土地を購入して新築する場合に比べて安く済むケースが多いです。しかし、建て替えならではのさまざまな費用は発生します。
また、建築基準法の改正などにより、既存住宅よりも小さな家しか建てられないケースもあるため、注意点をよく把握してから建て替えをするかどうか決めましょう。建て替えは、新築住宅を購入する場合よりも工程が多く、工期が長くなる点にも注意が必要です。
今回、説明してきた建て替えの注意点は、あくまで一例となっています。
実際に住宅の建て替えをする時は、プロの住宅会社に現状を相談しましょう。
山口・広島で注文住宅の建て替えをご検討されている方は、エルクホームズまでご相談ください。

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