エルク通信 エルク通信

  1. HOME
  2. エルク通信
  3. ウッドショックとは?概要や原因、新築注文住宅に及ぼす影響について

ウッドショックとは?概要や原因、新築注文住宅に及ぼす影響について

2022.08.11

#家づくりノウハウ

 

新築注文住宅を建てようと考えている方のなかには、「ウッドショック」という言葉を聞いて心配している方も多いのではないでしょうか。

2021年の春あたりから「ウッドショック」という言葉が報道されるようになり、2023年3月現在でもウッドショックの影響はいまだ日本の住宅業界の不安の種となっています。

今回は、ウッドショックの概要や原因、新築注文住宅に及ぼす影響などについて解説します。

 

ウッドショックとは?

ウッドショックとは、木材の供給不足によって価格が高騰することを指します。

1970年代の原油価格上昇で起こった「オイルショック」になぞらえて、そのように呼ばれるようになりました。

聞きなれない言葉ですが、実は過去にも2回ウッドショックは起こっているのです。

1回目のウッドショックは、1990年代以降にアメリカにおいて絶滅危惧種となったフクロウを保護するために森林伐採の規制が厳しくなり、森林の伐採ができなくなったことで、木材の供給不足が発生するという事態に陥ってしまいました。その結果、木材の価格が高騰しました。

そして2回目のウッドショックは、2008年に起こったリーマン・ショックの直前に発生しています。好景気に突入したことで住宅の建設ラッシュが起こり、木材の価格が上昇しました。

現在起こっている3回目のウッドショックは、新型コロナウイルスの影響を受けたものです。

 

ウッドショックが起こった原因

 

●アメリカ・中国での建築需要の増大

建築用木材に関して日本最大の輸入相手国であるアメリカでは、コロナ禍を受けて郊外に戸建て住宅を建てる人が増えたといいます。アメリカ国内での需要が高まれば、輸送費などが余分にかかる輸出分が減らされるのは自然なことです。

加えて、いち早く感染拡大を抑え込んで経済を立て直した中国は、もともと木材の輸入においては世界最大規模の市場でした。その中国では経済回復にともなって建築需要も一気に増えたため、世界で生産される木材の多くが中国向けに出荷されるようになりました。

このことにより世界的に需給バランスが大きく崩れ、十分な量の輸入材が日本に入ってこなくなったのです。

 

●国内林業の衰退

日本では約6割を輸入木材に頼っている状況にあります。

これは第二次世界大戦中に森林を伐採したことで、戦後に住宅需要が高まっていたにもかかわらず、国産の木材を供給できずに輸入材に頼らざるをえなかったためです。

また、木材は植林してから実際に使用できるようになるまで30年以上かかるため、日本は長年にわたって輸入材に頼ることとなりました。

さらに、国内の林業に携わる人の後継者不足や高齢化が進んだことによる労働力不足という現状もウッドショックにさらに拍車をかけていると言えます。

このような背景もあり、供給量が減ったからといって急に国産の木材で供給を全てカバーすることはできず、ウッドショックに直面することとなりました。

 

●コンテナ不足

コロナ禍により自宅で過ごす環境になったことから、世界的にもネットショッピングの利用が急増しました。その結果、木材を海外から輸送する際に必要なコンテナが不足したことで、日本へ木材を運べない状況が出来上がってしまいました。

 

●労働者不足による木材の減少

海外において、コロナ禍で労働者が減ってしまい、木材の伐採がうまく進んでいないといったことも要因の一つです。

 

●ロシアの木材輸出禁止措置

ウッドショックが長引いている要因の一つとして、ロシアの木材輸出禁止措置による影響も挙げられます。

日本がロシアから輸入する木材の割合はそう多くないものの、世界的な木材不足に拍車をかけていることは間違いなく、それにより木材価格の高騰が進んでいます

 

 

ウッドショックが住宅購入に与える影響とは?

ウッドショックが住宅購入に与える影響は、大きく2つあります。

1つ目は海外から木材や資材、住宅設備が入ってこなくなり、工事に遅れが出て工期が延びること。

2つ目は建材の価格が高騰すること。

需要が供給を上回ると、どうしても価格が高くなってしまいます。ここ数年の流れを見ていると、物流は時間が経てば回復するかもしれませんが、世界情勢が以前のようになったとしても建築需要の増大は続くため、せいぜい微増の状態に落ち着くだけだろうと予測できます。

 

 

収束の見通しは?

2023年3月現在、政府対応などもあり、木材価格が右肩上がりでいつまでも続くことは考えづらいですが、価格が高止まりし、終わりの見通しが立たない状態が続く可能性はゼロではありません。

今回のウッドショックは2021年のアメリカの住宅需要の急増がきっかけでしたが、その後もコンテナ不足による運賃の高騰など木材価格が高騰する原因が複数絡んでおり、価格の高止まりが続いています。

また、木材以外にも金属部材や鋼板なども値上げが起こっており、住宅建設に必要な材料が全体的に高くなっています。

専門家間でもさまざまな意見があり、今後の動向に注目が必要です。

 

まとめ

住宅購入を考えているならウッドショックに惑わされず、自分たちにとっての「建て時」を見極めることが重要です。

新築注文住宅を建てたいならウッドショックの影響はどうしても出てきてしまいますから、工事の遅れや金額の変動をチェックするのは確かに大切ですが、「なぜ今家を建てたいのか」というところをもう一度しっかり考えていただきたいです。

もうすぐ生まれる赤ちゃんが泣いても気を遣わなくていい環境で暮らしたい、小さいお子さんをお家でのびのびと遊ばせたい、車のコレクションなど自分の趣味を充実させる場所が欲しい。こういった目的をはっきりさせて「ああやっぱり今、家が欲しいな」と思えるなら、それが「家の建て時」だと言えます。

 

ウッドショックへの対策としては、希望を誠実に叶えてくれるハウスメーカーを見極めることが大切です。

例えば、木材の流通ルートを確保しているかどうかといったこともそうですし、工事が始まったらどういうことで遅れが出る可能性があるか、着工前後に建材の価格が急に上がった場合は総額がどうなるのか…などといったことを聞いてみるといいでしょう。

ハウスメーカーの担当者が、はぐらかさずにきちんと答えてくれる誠実さがあるかどうか、複数の会社を回って尋ねてみると判断できます。

 

ウッドショックの影響はいつまで続くかわかりません。

しかし、住宅購入はウッドショック以外にもライフプランやライフイベント、住宅ローンの返済計画など、様々な要素が絡みます。

そのため「ウッドショックだから住宅購入は諦めよう」ではなく、総合的に判断してタイミングを見極める必要があるのです。

 

将来的に山口・広島で家づくりをお考えの方は、ぜひ一度エルクホームズのモデルハウスにお越しください。ライフプランや返済計画など詳しくご説明し、お客様それぞれのベストなタイミングをご提案いたします。

 

 

↑資料請求はコチラ

 

↑来場予約はコチラ

 

ページトップに戻る
ページトップに戻る